株式会社 風土のスタッフブログです。
風土スタッフの日々や、野菜に関する記事を記録していきます。
8月のお盆の頃には抑制栽培の播種を行います。
今年はずっと悪天候続きでしたが、今週末から晴天が続く見込みですので
急ピッチで準備を進めていかないといけません。
今回は、現時点で考えていることをメモしておきます。
春に栽培する促成栽培より、抑制栽培は環境を良くしてあげないと良いかぼちゃが収穫できません。
一方、台風による被害は未知数であり、最悪の場合全滅という結果もあり得ます。
良いかぼちゃを収穫するために実施したいことを列挙します。
■畝幅を広くする
促成栽培の55cm幅より広く取り、70cmくらいとしたい。
ただしマルチが高額な白黒ダブルマルチなので、広くした場合のマルチ代がかさむ。
■ベッドを広くする
促成栽培は1.5mの密植でしたが、抑制栽培は3mは必要。
親ヅルのUターンは煩雑なうえ、昨年の実績から肥大を妨げる要因とも考えられている。
3.5~4mあってもいいかもしれない。
■株間を広くする
促成栽培は40cmで1果採りできましたが、抑制栽培は50~60cmとしたい。
この3点の栽培密度の変更により、10aあたりの栽培株数は800株から500株に減少する。
500株に500個、平均1.8kgのかぼちゃが収穫出来て、A品率80%で720kg、
kg単価200円が生産者収入と考えると144,000円となる。
■肥料を良質なものに変える
100%化成肥料から、アミノ酸を含んだ少し良い肥料に変えた方が、品質や収量に
若干ではあるが影響するのではないかと思われる。
ただでさえ口蹄疫の影響で堆肥が入手しづらくなっているため、
土壌改良材やph調整、肥料のスペックは例年以上に注意したい。
■直播をする
育苗をせず、畑に直播をすることで初期の段階で良い根を張り巡らせる。
育苗のコストはかからないが、発芽不良、カラス害等による欠株分の苗が必要。
ただしカラス除けのテープの施設、撤去の手間がかかる。
■台風対策をする
防風ネットがあれば施設する。
ベッド中央や圃場周りに三尺ソルゴーを植えて風よけを行う。
こうしてみると、促成栽培より遥かに多くの検討材料やリスクを伴う作型です。
とはいえ、今の時期から準備して年内に収入を得る数少ない野菜です。
ともかく、生産者さんが継続できる収益構造にしておかなくてはいけません。
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1975年10月6日、東京都生まれ高知県育ち。普通科高校~大学法学部からIT関連のセールスを経て2008年10月1日に農業生産法人である株式会社風土を設立。