株式会社 風土のスタッフブログです。
風土スタッフの日々や、野菜に関する記事を記録していきます。
4月も終わり、ゴールデンウィークに突入した頃、待ちに待った雨が降り、
同時にかぼちゃが着果時期を迎えていました。
雨が降ると花粉が流れてしまい、人間による受粉作業ができません。
ハチがいたとしても、雨の日はほとんど飛びません。
連休の雨を複雑な気持ちで過ごし、快晴となった5月13日に
久しぶりにかぼちゃ畑に入ってみると、
はたしてかぼちゃは見事に着果していました。
「何が花粉をつけてくれたのかな」と周りを見渡すと、
小さな小さなハチのような昆虫が飛んでいます。
とまった所をじっと観察してみます。
実はこの強力な助っ人、名前を「ナミホシヒラタアブ」と言い、
ハチではなくてアブの仲間です。
ヒラタアブはハエ目ハナアブ科に属し、多くは幼虫の時にアブラムシを捕食し、
成虫になると花粉を食べます。
まさにかぼちゃ栽培のために生まれてきたような存在で、
ミツバチやマルハナバチが減少している現代では代打の切り札といって良いでしょう。
言われて見ると虎のような柄をしていて、代打の神様「八木裕」を彷彿とさせます。
こちらはホソヒラタアブ。数は少ないけど頑張っていました。
気をつけないといけないのは、気軽に有機リン系や、
特に強烈な合成ピレスロイド系の農薬を使用すると、彼らも一緒に殺してしまうことです。
多くは、農薬の散布が始まると畑の外に逃げて、また帰ってきてくれるとは思いますが、
減少の影響になる可能性は否定できません。
今年はヒラタアブによって適期に着果をすることができました(タイムリーヒット)。
あとは、うどんこ病を「抑えの切り札」で封じ込めることができるのでしょうか。
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1975年10月6日、東京都生まれ高知県育ち。普通科高校~大学法学部からIT関連のセールスを経て2008年10月1日に農業生産法人である株式会社風土を設立。